2014/07/27(日) 23:58 【 EDIT

【メリー】 7/27 公開されなかったシーン / 書籍P:224

【ある侵入者の回想3】 7/27 / 書籍P:210 ← 3D小説「bell」 / 【概要】 → 7月28日(月) / 7月28日(月)10:00~12:00
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 彼女から電話があったのは、少し意外だった。
「箱が開いたわ」
 とリュミエールは言った。
「そうですか」
 とだけ、私は答える。同じ報告を、すでにニールから受けていた。
「つれない態度ね。あの箱の中身が欲しかったんじゃないの?」
「まさか」
 あれが本当に彼のイコンだと思っていたなら、手元から動かさない。
「用件はそれだけですか?」
 電話を切りたくて尋ねると、リュミエールは笑う。
「用ってほどの用はないけど。もう少しお話しましょうよ。昔はあんなに懐いていたのに」
 そんな記憶はない。――とはいえ、想像できないことでもなかった。だいたいが単純な性質なのだ。年上の、美しい、どこかミステリアスな双子の姉妹に憧れないはずがない。
「協会を抜けた貴女と、仲良くしているわけにはいかないでしょう」
「どうして?」
「私までセンセイの居場所を知っていると勘ぐられます」
 わかっているくせに、と私は内心でつけ足す。
「貴女もこちらにくればいいじゃない。今の聖夜協会の面倒なんて、みていられないでしょう?」
「センセイが私を受け入れるわけないじゃないですか」
「貴女を敵だと思っている人なんて、ひとりもいないわよ」
「それはこちらもです。でも、どうしようもないこともあります」
「センセイは、貴女にプレゼントを与えるかもしれないわ」
 息を呑む。
 それは、どういうことだ? まさかあの人が、私の願いを叶えようとするとは思えないけれど。
「また連絡するわ。考えておいて」
 じゃあね夜更かしさん、と言って、リュミエールは電話を切った。


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